はじめに
櫻木真乃の正月ガシャ(ガチャ)コミュは、
クリスマスから年明けへと移り変わる季節の中で、
「旅」というテーマを通して、
彼女の内面の変化を静かに描いた物語だった。
誰かに連れられて歩くのではなく、
そばで寄り添い、やさしく道を照らす存在へ。
今回のコミュは、
そんな真乃の成長を丁寧に感じ取れる内容になっている。
本記事では、
正月ガシャコミュ各話の内容を振り返りながら、
櫻木真乃というアイドルが、
この「旅」を通して何を得たのかを考えていきたい。
第1話「あたたかい部屋」
真乃とプロデューサーが、
二人きりでクリスマスの片付けをするところから、
物語は始まる。
二人きりの事務所で、
片付けも終わり、
その風景を静かだと感じるプロデューサー。
しかし真乃は、
水やりがされている植木や、
みんなからの差し入れに、
人の温もりを感じているようだった。
忙しい日々の中でも、
みんなとクリスマスの飾り付けを共有したことで、
ひとりではないことを実感していた真乃。
その受け止め方は、とても大人びている。
「旅」をテーマにした撮影で、
真乃にもおすすめのスポットを紹介してほしい、
という先方の意向を伝えるプロデューサー。
少し悩んだ末、
プロデューサーの提案を受けて、
真乃は一緒にスポットを探しに行くことにしたのだった。
事務所の静けさの中で真乃が感じ取っていたのは、
孤独ではなく、
人と人がつながってきた時間の温もりだったのだと思う。
第2話「季節のはざまを」
さっそく撮影に挑む真乃。
クリスマスの名残りを感じながら、
年明けを迎えた街並みを歩いていく様子が描かれる。

店員さんからラテをもらうプロデューサー。
店側にとっても宣伝になるだろうし、
飲み物を振る舞うくらいは、
自然なやり取りなのかもしれない。
いつも散歩をしている真乃にとって、
今回の撮影は、
これ以上ないほど「いつも通り」だったようだ。
撮影を終えた真乃からは、
その満足感がはっきりと伝わってくる。
「いつも通り」でいられること自体が、
今の真乃にとって、
安心できる居場所を持てている証なのだろう。
第3話「衣食住」
真乃のおすすめスポットとして選ばれたのは、公園だった。
「みんなにおすそ分けしよう」という気持ちで、
撮影に臨んではどうかと、
プロデューサーは真乃にアドバイスする。
撮影は順調に進み、休憩時間へ。
休憩中も散歩を続ける真乃に、
「俺も一緒にいていいかな」と声をかけるプロデューサー。
二人は並んで散歩を楽しむことになる。
そこで真乃は、
木の上にある鳥の巣を見つける。
あの巣は、
鳥にとっての「衣食住」なのかもしれない――
そんな思いを巡らせる真乃。
それを受けてプロデューサーも、
「俺も、真乃にとって、
この鳥の巣みたいな居場所になれてるかな」と、
自身の想いを口にする。
その後に選択肢が用意されているが、
どれを選んでも、
二人の信頼関係が伝わってくる、
温かいコミュとなっている。
鳥の巣を見つめるこの場面は、
守られる側だった真乃が、
「誰かの居場所」という概念に、
目を向け始めたことを示す、
象徴的なシーンだった。
第4話「澄んだ空に手を取って」
晴れ着姿に着替えた真乃。
初日の出をバックにした撮影が始まる。
足場が悪く、
躓いてしまったプロデューサー。
その瞬間、
真乃が手を取って支えるアニメシーンが挿入される。
手を取った直後は驚きながらも、
無事に支えられたことを確認すると、
真乃は嬉しそうに微笑み、
こちらへ視線を向けるのだった。
プロデューサーの手を借りるだけでなく、
プロデューサーを導ける存在になりたい。
そう語る真乃。

今回の撮影――「旅」を通して、
どこか遠くへ行くのではなく、
「過去の自分から未来の自分へ旅をしたみたいだな」と、
彼女は感じていた。
そして改めて、
プロデューサーへ、
「素敵な旅になるように」と挨拶をする。
手を取る側に回った真乃の姿から、
彼女が少しずつ、
「導かれる存在」から、
「導ける存在」へと変わっていることが伝わってくる。
True End「そして、旅をこれからも」
プロデューサーがキッチンに立っていると、
制服姿の真乃が現れる。
今回の撮影テーマであった「旅」について、
二人で振り返る時間。

真乃は、
撮影を通して、
みなさんが「旅」をしていることを学べたこと、
そして、
みなさんが旅をしているなら、
「誰かにとっての道しるべに……
やさしい灯りになりたいなって……思いました」
と語る。
真乃の言葉は、
自分のためだけの旅から、
誰かの歩みを照らしたいという願いへと、
旅の意味が広がっていったことを示していた。
おわりに
今回の正月ガチャコミュは、
「旅」というテーマを通して、
櫻木真乃が、
「誰かに連れられる存在」から、
「誰かのそばで、やさしく道を照らす存在」へと、
歩みを進めていく物語だった。
クリスマスの片付けから始まり、
年明けの街を歩き、
いつもの公園で足を止め、
そして初日の出を迎える。
それは、
どこか遠くへ行く旅ではなく、
真乃自身の内面を見つめ直す、
静かな旅路だったように思う。
誰かの背中に守られるだけでなく、
そっと手を差し伸べられるようになった真乃。
「やさしい灯りになりたい」という言葉は、
今回のコミュ全体を通して積み重ねられてきた想いの、
自然な帰結だった。
派手さや、
強い恋愛描写はない。
けれど、
真乃というアイドルの本質を、
静かに、そして丁寧に描き切った、
正月らしい温もりのあるコミュだったと感じた。


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